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第68話 光の祭壇

last update تاريخ النشر: 2025-06-27 20:22:16

 そのようにして魔族と人間が力を合わせること半年。

 ついに光の魔力増幅魔道具が完成した。

 最初にドラゴンのグランに魔族の国に連れられてきてから、もう七ヶ月ほども経ってしまった。

 冬だった季節は春を通り過ぎて、既に夏になっている。

 要塞町のゼナファ軍団長や、メイド、兵士たち。みんな心配していると思う。

 帝都で魔物が出たという話も気になる。

 だからこの魔道具での浄化が成功したら、私とベネディクト、クィンタは一度要塞町に帰してもらう約束をした。

「フェリシアのお願いだから聞くけど、僕、あなたを諦めていないからね」

「はいはい。お願い聞いてくれてありがとうね」

 というようなやり取りを経て。

 お城のホールに設置された『光の祭壇』の前に立った。

 魔力増幅魔道具こと光の祭壇は、帝都の聖女の祭壇と同じくらいの大きさ。

 過去の魔道具よりは一回り小さくて、高さは私の胸くらい。厚みは十五センチ程度だ。

 表面には七色のインクでびっしり
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